空手、特に組手で起こしやすい怪我に足首の捻挫があります。捻挫に限らず練習中怪我をしたら適切に応急処置をして安静が基本ですが、もうすぐ試合が近い、なのにやっちまった!安静にしてたけど試合当日まだ痛みが残ってて不安・・・・・と言う場合に役立つ足首のテーピング方法について解説しましょう。
足首の捻挫とは
捻挫のほとんどが内反捻挫です。内反捻挫とは、ターンやカッティング動作時に体をストップさせることができず足首が過度に内反(→右)することで足首外側、つまり小指側の靭帯が過伸展され損傷する外傷です。
テーピング技術の基本原理は「固定」です。内反捻挫をすると、足首を内反させた時に足首外側が痛むので、足首が内反しないように固定するのが基本です。では実際にやってみよう。
用意するもの
- 【上左】ハード伸縮テープ(エラスチックテープなど)75ミリか50ミリ、もしくは両方。
- 【上右】ソフト伸縮テープ50ミリか38ミリもあると便利
1:スターアップ
まずは足首が内反しないための基本固定方法スターアップから行います。75ミリか50ミリを使います。内反しないようにするためなので、足首内側、つまり親指側からスタートして引っぱりあげます。くるぶし上7、8センチくらいからスタートして同じ高さで止めます。
2:フィギュアエイト
50ミリを使います。内反捻挫は足首を伸展(反らす)した時にも痛みがあることが多いので、伸展を制限する方法がフィギュアエイトです。スターアップと同じ効果にもなるよう親指側からスタートし小指側から引っぱり上げる形で終わるようにまきます。伸展を制限ということは、つまり足の甲で打つ回し蹴りはできなくなります。
3:ヒールロック
50ミリを使います。ヒールロックはかかとを安定させるテーピングです。着地した時の足首のぐらつきを制限できます。
最後にソフト伸縮テープでスターアップの端がはがれないように足首に巻きつけてもオーケー。また伸展の痛みが軽い時はフィギュアエイトを省略してもよい。逆に内反の痛みが軽く伸展の痛みが強い場合はスターアップを省略してフィギュアエイトだけでもよい。
正しくテーピングするだけで、痛みを抑えて復活することができます。ただしあくまで「痛みが残る状態で試合にのぞまなければならない」と言う場合です。怪我の回復の基本は安静にする事。