セイシャンの懸け手

どの流派でも形にはその時代の「トレンド」のようなものがあって、動きや解釈が微妙に、もしくは大きく変化する、ってことがあります。

和道のセイシャンの、前半セイシャン立ちから振り向いて手刀中段受けからの懸け手のところ、引きながら最後は相手の手首を掴むのか掴まないのか、という話が一部ちまたで吹き上がった(!?)のですが、

全空連第一指定形2017

2017年10月発行の「空手道形教範 第一指定形」によると、「小指と薬指で掴む」となっています。そして20年前の

空手道形教範1998

1998年12月発行の「空手道形教範」では、同様に「小指と薬指で掴む」となっています。

そしてさらに36年前の

空手道指定形1982

1982年11月発行の「空手道指定形」では、やはり同様に「小指と薬指で掴む」となっています。

ということで、全空連では「掴む」ということでいい・・・・・いや、私は知らない!

ちなみに左右の一本拳を合わせて引き上げるところは、2017年版では「わずかに触れる」、1998年版と1982年版では「わずかに離す」となっています。82年版は写真では完全に離れてますね。

もちろん空手の形というのは本だけで学べる物ではなく、紙面には出て来ない体の使い方、技の解釈などがあります。和道の形は特にそういうのが多い気がします。