東恩納寛量から宮城長順(剛柔流)、摩文仁賢和(糸東流)、許田重発(東恩流)などに伝わった系統の空手の形を「那覇手」と呼ばれています。その那覇手の最高峰とも言われる事がある形が、スーパーリンペイという大会でもおなじみの形です。流派によって「ペッチューリン」という名称もあります。
なにをもって最高峰と言うのか、不肖浅学の私めにはわかりませんが、おそらく技の数、挙動数が多い、そして奥が深い、ということなんたろうと思います。剛と柔、静から動の変化など長い中に多彩な動きが組み合わされた、確かに練習してても難しい形です。最近じゃ小中学生の大会でも見かけたりしてすげーなと思う事もあります
形の数が20以上ある松濤館や糸東流には、スーパーリンペイのように長い形や難易度の高い形がいくつもありますが、和道流はナイハンチとピンアンを除くと9つ、しかも一番長いクーシャンクーが1分半くらいで第二指定形になってそれ以外の形すぐ終わっちまう、という状態なのでやはり現在の形試合のルールでは不利なのかなという感じはします。剛柔流も三戦転掌撃砕をのぞくと和道よりも少ない8つしか形はありませんが、その代わりスーパーリンペイという最強の形が一つあります。
ところが和道流にも実はスーパーリンペイがあるそうで、だが和道流創始者の大塚博紀先生がリストから外した、という話が残っていて、現在の和道流にスーパーリンペイは基本的には伝わっていません。だがしかし、一部の大学空手部に”密かに”和道流スーパーリンペイが伝承されているのであった・・・・